自己治癒力についてできるだけ分かりやすく書いてみる

自己治癒力とは、

『人体が、自分の中の異常が起きた箇所に様々な栄養や対抗する成分を含んだ血液を送り届け、その部分を癒し治す力』

とでもいえばいいでしょうか。

ものすごく端折っていますが、分かりやすく説明するならばこうした力のことを自己治癒力といいます。

人体にはこの他に、身体の状態を常にチェックしている自己管理能力や、チェックした上で体温や血圧などをその人の平均の状態を常に保っている自己調整能力もあります。

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ここからしばらく、少しややこしい話が続くので、面倒な方は下の線までスクロールしてください。



あまり知られていないことかもしれませんが、こうした自己治癒力、自己管理能力、自己調整能力が働いていなければ、どんな治療行為も意味を為さないのです。

例えば、何かの病原菌に感染し抗生物質を飲んだり、高血圧で降圧剤を飲んだとして、その成分を含んだ血液が感染を起こしている目的の部位に届けられたり、体内で何らかの反応が起きなければ薬は効果を表しませんし、切り傷ができてそれを縫ったとして、そこに傷をふさぐ成分を含んだ血液が行き渡らなければ傷はふさがりません。

このようにあらゆる医療行為が、人体に備わっている自己治癒力をはじめとした力を前提にして成り立っています。

私たち人間はそうした力を持って生まれ、そして生かされているのですが、現在行われている標準的な医療はあたかもそうしたものを超えたところで起きていることのように誤解されがちです。

つまり、人間の健康管理には投薬や手術などの医療介入が(自己治癒力のサポートではなく)必須である、という誤解です。

本来は、自己治癒力だけが唯一身体を治す力であるのにです。

そのような自己治癒力が軽んじられてしまったのは、古来栄養状態や衛生状態が悪い過酷な環境を生きてきた人間が、医薬の力によって命を生き永らえさせてきたという経験に基づいていることが主な理由なのかもしれません。

しかし、現在の日本において食うや食わずで劣悪な衛生環境の下生きてきているという方はほとんどおられない(もしそうしたケースならそれは別な手段での救済が必要)でしょうし、栄養状態という点に関していえば不足よりむしろ過剰気味になっています。

原因不明といわれてしまう不調(標準的な医学的検査をしても原因不明というほどの意味ですが)が増えている昨今においては、医薬の力に頼るだけでなく、過剰な栄養状態を抑制したり(ダイエットや断食など)本来の自己治癒力をどう引き出すかが大きな目標になってくるわけですが、一方で自己治癒力とどういうものなのかきちんと理解されていないため、十分に力を発揮することができていません。

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自己治癒力を始めとした力が十分に働くためには、脳のセンサーである神経が働き、栄養と老廃物を運ぶ血液とリンパ液がきちんと流れることが必要です。

そして、神経が働き血液リンパ液がきちんと流れるためにはそれらの通り道を作る筋膜という組織が非常に重要になります。

濡れてタオル(筋膜)に細いチューブ(神経や脈管)を挟んで、そのチューブごとタオルを絞ったらどうなるでしょうか?

当然、ホースはねじれたり圧迫されたりするはずで、その結果、十分な役割(信号や液体を流す)を果たせなくなります。

オステオパシーを提唱したスティル博士はこうした事実に着目し、『人体を調べる際にはまず筋膜を訪ね、問題があればまず筋膜から治療しなさい』と言っています。

つまり、人体が治るための唯一の方法である自己治癒力というものを十分に発揮するためには、神経、血管、リンパ管が十分に働けるように筋膜の問題を解消する必要があるのです。

そして、オステオパシーにおいては当然ながら、筋膜にアプローチする手段が多数あります。


というわけで少し長くなりましたが、自己治癒力についてできるだけ分かりやすく書いてみました。

本当の治療とは、外側からの力ではなく我々人間が元々持っている内側の力によってのみ為されます。

このことを念頭に様々な治療法を選んでみるとより良いものに出会えるかもしれませんね。




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